British Luxury

Text Tatsuya Kushima

JAGUAR F-PACE

ジャガーというブランドはスポーツカーで知られる。1961年にリリースされたEタイプに代表され2シーターは彼らの真骨頂で、最近ではFタイプがそれを受け継いでいる。もちろん、その背景には輝かしい実績がある。戦前のモデルもそうだし、1950年代のルマン24時間レースにおける5回の優勝は今も語られる。Cタイプ、Dタイプといったレーシングカーがフェラーリやポルシェを抑え込んだのだ。英国紳士のみならず、世界中のカーガイが虜になったのは言わずもがなである。

山道を走るジャガー
Fペイスは4WDを基本形とするが、オンロードでは前10:後90といったトルク配分がなされFRスポーツカーのような挙動を見せる。この辺は開発陣のこだわりの一つと言えよう。

そんなジャガーが今流行のSUVを出したのだからニュースにならないわけがない。どちらかというと車高が低いのが取りえのジャガーが思い切り背の高いクルマをリリースした。ということで写真をご覧いただきたい。これがそのジャガー製SUV、Fペイスである。ベースになったのはセダン系で最もコンパクトなXEで、そのシャシーとパワートレーンを活用する。エンジンは2リッター直4ターボ。ただその走りはこだわり抜かれていて、背の高さはほとんど感じない。というか、SUVの中では背の低い方に属す。

力強い走りとダイナミックモードでのレーシーな味付けがウリで、その部分のDNAをFタイプから受け継いでいる。Fの文字を名前に入れているのはそんな理由だ。

エンジンはクリーンディーゼルも用意するが、どれもスポーティーであることは変わらない。SUVになってもジャガーネスは健在といえる。

●ジャガーコール TEL0120-050-689 https://www.jaguar.co.jp/index.html

RANGE ROVER SPORTS

レンジローバーがどんなキャラクターのクルマかということは、いまさら語るまでもない。1970年にリリースされたそれは高級オフローダーのトップランナーで、常に業界をリードしてきた。オフロード走行のノウハウから作られたテレインレスポンスは夢のような4WDシステム。オフロードの路面の違いを指定すれば、勝手にコンピューターが各部を統合制御してクルマを前へ押しやる。しかもその最新版は、路面状況も自動で読むから恐れ入る。

レンジローバー
このボディーサイズは堂々としたもの。カーゴルームの容量もたっぷりあり旅行用荷物はふんだんに積める。それでいて車高を下げることもできるので乗り降りは楽にできる。

レンジローバー スポーツはそんなレンジローバーブランドにおいてスポーティーなポジションにあるクルマだ。オフロードの高い走破性を持ちながら高速道路や一般道といったオンロードでもアグレッシブな走りを見せてくれる。いうなれば、〝イマドキ〞のSUV。オフロードをメーンとするSUVの進化版といったところに当たる。見どころはエンジンパワー。250psの3リッターV6スーパーチャージャーもあるが、人気なのはやはり5リッターV8スーパーチャージャー。最高出力はなんと510psがデフォルトで、さらにパフォーマンスアップしたSVRの550psもある。最高速度260㎞/h、0-100㎞/h加速4.7秒は尋常じゃない。SUVのカテゴリーから逸脱しているように思える。

その意味ではジャガーとは異なるアプローチでオンロード性能の高いSUVに仕上がった。ただこいつはレンジローバーファミリー。オフロードだって当然侮れない……。

●ランドローバーコール TEL0120-18-5568 https://www.landrover.co.jp/index.html

※『Nile’s NILE』2016年9月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています

What is luxury?

What is luxury?

Questioning this has now become synonymous with confronting the times. We are now witnessing a transformation of values on a global scale.
Sustainable, SDGs, ESG...... these terms are becoming a natural part of our daily lives. Many brands and companies have already begun to take this stance, as individuals and society as a whole are expected to become more aware of the importance of sustainability. In "NILE PORT," we would like to rethink and re-present luxury in the current era, sharing our values with brands and readers who have a progressive awareness.