青森県「糠塚きゅうり」
藩政時代に参勤交代の途中で種子を持ち帰り、糠塚(ぬかづか)村(現在の八戸市糠塚地区)に植えたことが始まりと言われる八戸の伝統野菜。一般的なきゅうりの3倍ほどの大きさで表面は薄い緑色をしており、シャキシャキとした食感とほのかな苦みが特徴。よく冷やして皮をむいて種をとり、味噌をつけて食べるのがおすすめだ。
●八戸市農業経営振興センター TEL0178-27-9163
秋田県「ブラックきゅうり」
市場で高い評価を受け、ひときわ目立つ黒い段ボールで流通しているJAうご産最高級「ブラックきゅうり」。秋田県雄勝(おがち)郡羽後町元西(もとにし)地区で作られてきた元西きゅうりの伝統を受け継いで改良を積み重ね、パリッとした食感とみずみずしさ、さわやかな香りとほのかな苦みなど、きゅうり本来のおいしさを味わえる。
●JAうご www.ja-ugo.jp
山形県「鵜渡川原(うどがわら)きゅうり」
酒田市亀ヶ崎地区に古くから伝わる品種。庄内弁で小さい、かわいらしいを意味する「めっちぇこきゅうり」と商標登録されている小ぶりの愛らしい形と、薄い緑色で先端に近づくにつれて白くなっているのが特徴だ。表面にイボのある楕円形の果実は、歯ごたえがよく、独特の苦みを味わえる。
●JA庄内みどり酒田南園芸センター TEL0234-92-2870
山形県「外内島(とのじま)きゅうり」
山形県鶴岡市でわずかに生産される希少な品種。弘法大師が出羽三山に向かう途中にのどをうるおしたという言い伝えを持つ。もともとは主に漬物にされてきたが、生もまた格別。皮は極めて薄くパリッとした食感で、果肉はみずみずしく香味にあふれ、心地よい苦みとほのかな甘みを備えている。
●「食の都庄内」 syokunomiyakoshounai.com
福島県「小白井(おじろい)きゅうり」
明治時代から地元で親しまれてきたとされ、現在では主に加工品や自家消費分の栽培となっている希少な品種。表面の黒イボと、上部は淡緑色で下半部が白色のずんぐりとした形が特徴だ。長さ12㎝ほどの早生(わせ)はシャキシャキとした食感でサラダなどに、20㎝ほどまで育つと肉厚で炒め物や汁物など加熱してもおいしく味わえる。
●いわき市役所農政流通課 TEL0246-22-7470
茨城県「四葉(ヨース―)きゅうり」
株に本葉が4枚付いたころから実がなるのでこの名が付いたと言われ、一般的なきゅうりよりもやや長めの1.5倍ほどの大きさでイボが多いのが特徴。皮がとてもやわらかく薄いため歯切れもよく、味も香りも濃厚。そのままはもちろん、加熱してもシャキシャキの食感が残るので炒め物などにも最適だ。
●JAなめがたしおさい 麻生営農経済センター TEL0299-72-1884
群馬県「高山きゅうり」
高山村で古くから作られていた在来のきゅうり。一般的なきゅうりの約4倍の大きさで先端にかけて薄い黄緑色になっており、白くかすれたような模様が特徴だ。香りもクセがなくさわやかで、皮はやわらかくシャキシャキとした食感を楽しめる村の伝統野菜だ。生はもちろん、揚げ物や炒め物などさまざまな料理と相性抜群だ。
●高山村役場 農林課 TELL0279-63-2111
埼玉県「秩父きゅうり」
有機質を中心とした土づくりや秩父ならではの厳しくも豊かな自然の中で育てられた秩父きゅうり。1940年代から秩父郡小鹿野(おがの)町で作られていた小鹿野きゅうりが元になっている。みずみずしく甘みと旨味が強い味わいと、薄皮で歯切れのよい食感が特徴だ。都内の百貨店などで販売され、高級料亭でも採用されている。
●ちちぶ丸山農園 TELL090-8101-4413
東京都「馬込半白きゅうり」
古くから馬込村(現在の大田区馬込地区)で栽培されていた大井節成きゅうりにうりを掛け合わせて改良したもので、江戸東京野菜に認定されている。やや太めで先端に丸みのある形状と、上部が緑色で先にかけてだんだんと白くなっているのが特徴。みずみずしくパリッとした食感できゅうり本来の風味を味わえる。
●JA東京中央会 TELL042-528-1375
東京都「濃い旬きゅうり」
西東京市で約100年にわたって昔ながらの露地栽培を営むやすだ農園の看板野菜。接ぎ木をせず種から自分の根で育てるため収穫量が少ない希少なきゅうりだ。表面のトゲが多く、果肉はしっかりとしていて、生はもちろん、豚肉を巻いて焼くのが農園のおすすめ。都内の百貨店やホテルなどにも納品されている。※今年の出荷は終了。
●やすだ農園 TEL080-3209-0831
新潟県「刈羽節成(かりわふしなり)きゅうり」
明治時代から栽培・改良されてきた柏崎伝統野菜。柏崎市の西中通地域でしか収穫できない希少なきゅうりだ。つるの節ごとになるため「節成」と呼ばれている。一度生産が途絶えたものの、わずかに保存されていた種が見つかり、2008年に栽培が復活。身がしっかりとして太く歯ごたえがよいため、漬物にも最適だ。
●柏崎市産業振興部農政課 TEL0257-21-2295
長野県「八町きゅうり」
一般的なきゅうりと比べてややずんぐりとした形状の信州の伝統野菜。須坂市八町(はっちょう)地域を中心に栽培されており、1955年ころは長野市善光寺周辺の高級料亭でもろみきゅうりとして供されていたという。皮が薄く肉厚で種が少ないため、シャキシャキの歯ざわりと甘みが特徴。真夏にそのままかじりつきたいきゅうりだ。
●須坂市役所農林課 TELL026-248-9004
長野県「佐久古太(さくこだい)きゅうり」
昭和20年代から佐久地方で栽培され、古くからあることと太い形状から生産者によって「佐久古太きゅうり」と名付けられた、信州の伝統野菜。黒いイボがあり、実の半分は白い見た目と、香りがよくてみずみずしく、ほんのり甘みのある味わいが特徴。漬物にしても歯切れのよいパリッとした食感を楽しめる。
●佐久古太きゅうり保存会事務局<佐久市役所農政課> TEL0267-62-3203)
長野県「清内路きゅうり」
下伊那郡阿智(あち)村清内路(せいないじ)地方で作られている、信州伝統野菜認定制度に登録された伝統野菜。果長は25~30㎝あり、上部は濃緑色で先にかけて淡緑色になっている。皮が厚いため、同じく信州伝統野菜認定制度に登録されている赤根大根とともに漬物として食べられているほか、サラダや炒め物にも最適だ。
●阿智村役場 清内路振興室 TEL0265-46-2001
愛知県「早生かりもり」
愛知県を中心に明治時代から作られてきた伝統野菜。主に漬物店に納品され、一般には出回ることが少ない希少な品種だ。短円柱状で歯切れのよいカリッとした独特の食感が特徴。長時間漬け込んでも適度な歯ごたえを保つため、粕漬けを中心にさまざまな漬け方を楽しめる。※今年の出荷はすでに終了。
●JAあいち中央 TEL0566-73-5500
大阪府「毛馬きゅうり」
江戸時代から都島区毛馬(けま)町付近で作られていたとされる、なにわの伝統野菜。一度は途絶えかけたものの復活し、現在では府内数カ所で栽培されている。長さ約30㎝、直径約3㎝と細長く、果頂部から約3分の2は淡緑白色なのが特徴。歯切れのよい食感と独特の苦みがあり、そのままはもちろん、漬物や加熱調理にも合う。
●都島区役所 総務課 TEL06-6882-9989
山口県「仁保きゅうり」
山口市仁保(にほ)地区で栽培されている、山口の伝統野菜である地 這(じばい)きゅうりの一種で、支柱を立てずに地面を這うように育てられる。長さは約30㎝、重さは500gほどで香りがよく、歯切れのよい食感が特徴だ。生や酢の物のほか、加熱してもシャキシャキとした食感が残るので煮物や炒め物にもおすすめだ。
●JA山口県 www.jaymg.or.jp/agriculture/promotion_items/promo_item_cucumber
徳島県「美馬太きゅうり」
美馬(みま)市で昔から受け継がれてきた在来品種。太くて丸い形をしており、長さは約30㎝、重さは500 ~ 800gまで育つ。硬い皮はむき、種を取り除いて調理される。実がしっかりして崩れにくいので煮物や炒め物にも最適。生産者数は少ないながらも、地元農家で栽培し次代へつなげている。
●JA美馬 ふれあいセンター TEL0883-52-1833
宮崎県「ワンタッチ極プレミアム」
生産量全国トップを誇る宮崎県のブランドきゅうり「ワンタッチきゅうり」は、収穫しながら箱に詰め、店頭に並ぶまでに生産者が一度しか触れないため鮮度が保たれていることが特徴。そのなかでもイボ立ち、形状、色つやがよく、曲がりがないなど独自の厳しい基準で厳選されたJAはまゆう極プレミアムは、鮮度を極めた最高級品だ。
●JA宮崎経済連 TEL 0985-31-2162