“着るメガネ”というコンセプトのもと、1972年に日本初のファッションアイウェアブランドとして生まれたアイヴァン。世界に誇る福井県鯖江(さばえ)のクラフトマンシップで作り上げるプロダクトは、常に高い品質が保証され、愛好者たちを引き付けてきた。
創業から50年を経た今、アイヴァンが目指すのは、新しい価値の創造と豊かなライフスタイルの提案だ。さまざまなクリエーターたちと作り上げた店舗が特徴的な「アイヴァン 東京ギャラリー」を2021年3月にオープン。そして2022年9月には初の予約制サロン「ザ・サロン バイ アイヴァン」をスタートした。
このサロンは「アイヴァン 7285 トウキョウ」の2階にあり、パーソナルな空間を創出。「上質なおもてなしの場とは何か」という問いから得た答えは、“上質な空間”と“五感を通して感じるおもてなし”だ。有機的な形の家具、非日常を味わえる照明の演出などすべてが調和し、ホテルのラウンジのような居心地の良さを実現する。
“五感を通して感じるおもてなし”は、さまざまな分野のアーティストやスペシャリストとともに、香り、音楽、本、アートで表現。センティングデザイナーの深津恵氏が調香した唯一無二の香り、アレックス・ムートン氏のフォトアート、ブックディレクターの幅允孝氏がセレクトした本、音楽プロデューサー・選曲家の田中知之氏が選んだアナログレコードによるBGMが、インテリアに調和する。
サロンではアイヴァンが展開する全ブランドを購入することができる。自分で選ぶ楽しさを味わうのもよし、ブランドを熟知したスタッフに選んでもらうのもよし。上質な空間でゆったり買い物ができるだろう。
青山・骨董通りに面した大きな窓にはブラインドを設置し、外からの視線を遮りつつ自然光を程よく取り入れる。照明の設定により、どのような時間帯に来店しても実際の使用感に近づけるような配慮もある。ファッションとして取り入れるとはいえ、アイウェアはかけ心地も大切だ。専門のスタッフによるフィッティングはもちろん、度付きメガネにもスピーディーに対応する。
お気づきの方もいるだろうが、骨董通りは、“眼鏡通り”と言われるほどアイウェアショップが多く、アイヴァンも4店舗を展開。かつて米・ロサンゼルスのオリバーピープルズ社とライセンス契約を結び、日本1号店をオープンしたのも骨董通りだった。骨董通りを“眼鏡通りにしたい”と考えていたのは、現会長の山本哲司氏。その思いはかなったと言えるのではないか。TPOに合わせてコーディネートする人も多く、“着るメガネ”というコンセプトも浸透している。
1980年代の定番モデルが今でもアイコニックな存在であるように、長く愛用できるのがアイヴァンの魅力。デザインと品質、専門スタッフによるフィッティング、さらに「上質なおもてなしの場」で、メガネの新しい価値を更新し続けている。
●THE SALON by EYEVAN
TEL 03-6434-1566