やんばるの玄関口にリブランド、グランドオープン

緑豊かなやんばるの森を背景に、東シナ海を望む名護の丘の上にこの春、オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパがグランドオープン。

Text koko Shinoda

緑豊かなやんばるの森を背景に、東シナ海を望む名護の丘の上にこの春、オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパがグランドオープン。

オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ
やんばるの玄関口、名護市に位置する「オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ」。

沖縄という和名は一説には海に浮かぶ縄のような地形からきているとか。一方、琉球という古来の漢名は、竜の子(蛟)が浮かんでいるように見えることに由来しているとも。確かに、地図でみる沖縄本島は南北100kmに細長く踊るような形をしている。だが、東シナ海を小舟で渡ってきたに違いない人々は、如何に鳥瞰的な地形を知りえたのだろう…都会人には、沖縄は地名からしてそんなミステリアスな憧憬をかきたてる。

沖縄本島中部、東シナ海に面した奥納海岸は、白浜と紺碧の海に恵まれたリゾート地だ。その北端に位置する名護は、やんばる(山原)といわれるワイルドな亜熱帯樹林への玄関でもある。平地が多く河川も少ない南部に比べ、北部にいくに従い山や丘陵、河川や沢が増える。そんな緑豊かなやんばるの森を背景に、東シナ海を望む名護の丘の上にこの春、オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパがグランドオープンした。

海風に運ばれるように、ランドスケープに沿ったヤシ並木のスロープを上り、ホテルのエントランスへ。自然光の中で青々とした緑が茂るロビーアトリウムは、やんばるの森に誘われたかのよう。夜には月夜の樹林を思わせるライトアップが。このロビーの大半を、クラブラウンジが占めている。クラブルームやスイートルームの宿泊者が、朝食、ティー、カクテルなどを無料で楽しみながら寛げる特別なラウンジスペースだ。

  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】クラブラウンジ 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】クラブラウンジ
    クラブラウンジ。植物に囲まれた空間で、心ゆくまでリラックスできる。
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】クラブラウンジの軽食 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】クラブラウンジの軽食
    クラブラウンジの軽食。希少な沖縄産コーヒーもお勧め。
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】クラブラウンジ
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】クラブラウンジの軽食

15階建の内、14階と15階がクラブルームとなっている。通常の客室も平均約45㎡、バルコニー付きのゆったりした造りだが、クラブルームにはラウンジのほか、スパやビーチでのパラソルやデッキチェアなどの利用も無料に。角部屋の絶景が満喫できるパノラマオーシャンスイートや畳コーナーのあるスイートなどは、ファミリーやグループに人気だ。もちろん、二人だけで贅沢に過ごすのも特別なリゾート滞在にもおすすめだ。

【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】客室
和洋室のTATAMI ジュニアスイート。小さな子供や、高齢の方がいる家族におすすめ。

東シナ海に太陽が沈み始めると同時に、心地よい海風が吹き始めるのに誘われて、プールサイドへ。東京より一足早い沖縄の夏だが、夕方は清涼感が増す。沖縄本島では最大級の広さを誇る、全長170mに及ぶガーデンプールでゆったりと泳いでから、ガゼボの展望バイブラバスへ。水平線を茜色に染めあげてゆく夕陽に、心身がほんわりと癒やされてゆく。

ハッピーな気分に、プール・バーで夕陽と同じ色のカクテルを頼む。気づくと、インディゴ・ブルーの空と水面に、プール周りの艶やかなライティングが映り込んでいた。しばらくその幻想的な情景に浸ってから、2杯目のカクテルを飲みにクラブラウンジ隣のロビーラウンジへ。軽食の種類も豊富でついつい摘まみすぎてしまい、その夜はインルームダイニングで寛ぐことに。

和洋中とメニューも豊富で、広いヴェランダで夜空に散らばる星座群と遊びながら、気ままな夕食を楽しんだ。月明かりに輝きながら奇妙な飛翔をしている鳥に気づく。よくみると蝙蝠のようだ。中国と同様、琉球でも幸運の使いといわれているらしい。

  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】ガーデンプールから見える景色 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】ガーデンプールから見える景色
    ガーデンプールからは、東シナ海に沈む夕日を一望できる。
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】夜のクラブラウンジ 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】夜のクラブラウンジ
    日が沈んだ夜のクラブラウンジ。天井の木が映し出され幻想的な雰囲気を味わえる。
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】ガーデンプール 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】ガーデンプール
    全長170mに及ぶ沖縄県内最大級の広さのガーデンプール。
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】ガーデンプールから見える景色
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】夜のクラブラウンジ
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】ガーデンプール

できることなら二泊して、ブッフェ・レストランとクラブラウンジのアラカルトメニューを選べる両方の朝食をトライしてみたい。前者は地元の旬の食材をふんだんに使った沖縄料理・日本料理が満喫できる。朝食のうちな〜焼きそば、島豚のステーキはぜひ。ブッフェのディッシュをボックスに詰めて、プールサイドなどで頂くことも。後者は、エッグ・ベネディクトなど丁寧に調理された卵料理と新鮮な野菜やフルーツを、落ち着いた雰囲気のラウンジで味わえる。

【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】レストラン
ッフェ&グリル クワッチー。「クワッチー」は沖縄の方言で「ご馳走」。店名の通り、洋食のみならず和食・沖縄料理・中国料理やBBQなど、インターナショナルなご馳走が並ぶカジュアルレストランだ。

朝食をしっかりと食べて、「島とあそぶ 森とつながる」をテーマにしている、ホテルのアクティビティ・カウンターへ。ホテル敷地内のバギー、ヨガなどはもちろん、やんばるの自然を体験するツアーも多種用意されている。サイクリング、ジップライン、ビッグサップ、エコ・ツアー等、地元のガイドに案内されるやんばるの世界は「奇跡の森」そのもの。 

  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】アクテビティ 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】アクテビティ
    やんばるの空気を体感できる様々なアクティビティが用意されている。
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】アクテビティ 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】アクテビティ
    アクティビティの一つ、ビッグサップ。自然が残る未開拓の川を冒険できる、人気のアクティビティだ。
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】アクテビティ
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】アクテビティ

遊び疲れた一日の終わりは、海と樹林の風が吹き抜けるスパで、5種類の湯船が待つ。

【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】スパ
5種類のスパを用意。南国の爽やかな島風と5種類のバスで、心もからだもリラックスできる。

ホテルのある名護の地名は、東シナ海に突き出した本部半島に抱かれた名護湾の波が穏やかななことから、「凪」が転じたものだそうだ。ホテルの送迎バスで5分ほどのかりゆしビーチも、遠浅で景観のいい入江に恵まれている。ローカルな雰囲気を残しながら、多様なマリンスポーツのアレンジも。

  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】ガーデンプール 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】ガーデンプール
    夕日に染まり行く景観を楽しむのも一興。
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】ツアー 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】ツアー
    沖縄の原風景が残る喜瀬区の集落を自転車で散歩するツアーもある。
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】ガーデンプール
  • 【オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ】ツアー

名護市中心はホテルの北約8㎞、本部半島の付け根にある。本部半島はパイナップル畑の広がるのどかな一帯で、沖縄随一のアトラクションである沖縄美ら海水族館、それに隣接する海洋博公園のエメラルドビーチ、オリオンビールの工場などもある。2000年にはG8サミットの開催地にもなった。国道58号線が開通する前は陸の孤島とされ、那覇までは船便が使われていたという。

余り知られていないようだが、この名護漁港から那覇市の港まで、高速船が運航している。時間にして約75分、特別割引運賃が片道僅か500円。沖縄本島の西岸を眺めながらの船旅。名護の岡の上に夕陽で一際薔薇色に輝くオリエンタルホテル沖縄に見送られて、やんばるを後にした。

●オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ
TEL0980-51-1000
https://www.okinawa.oriental-hotels.com/

What is luxury?

What is luxury?

Questioning this has now become synonymous with confronting the times. We are now witnessing a transformation of values on a global scale.
Sustainable, SDGs, ESG...... these terms are becoming a natural part of our daily lives. Many brands and companies have already begun to take this stance, as individuals and society as a whole are expected to become more aware of the importance of sustainability. In "NILE PORT," we would like to rethink and re-present luxury in the current era, sharing our values with brands and readers who have a progressive awareness.